視線を上げたその先に、浅間山はいる。
近すぎず、遠すぎず。
主張しないのに、確かにそこに在る存在。

― 浅間山と、向き合う場所 ―

雲がかかれば、今日は機嫌が違うのだと分かる。
晴れ渡れば、何も語らずに背中を押してくる。
浅間山は、見るたびに表情を変えながら、
こちらの心の温度をそっと映してくれる。

風が抜け、鳥の声が響き、
時間だけが静かに足を緩めていく。
ここは、写真を撮るためだけの場所じゃない。
立ち止まり、考え事を手放し、
「今ここにいる」ことを思い出すための場所。

旅の途中でも、日常の合間でも。
浅間山を正面にすると、人は自然と深呼吸をする。
それだけで、この場所に来た意味はもう十分だと思える。

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