森に一歩、足を踏み入れると、
空気の音が変わる。

― 白糸の滝遊歩道 ―

白糸の滝へ続くこの道は、
目的地を急がせない。
木々の間を抜ける光、
足元で砕ける小枝の音、
遠くから近づいてくる水の気配。

やがて現れる、白糸の滝。
激しさではなく、やさしさで語る滝。
幾筋もの水が、岩肌をなぞるように落ちていく姿は、
時間そのものが流れているよう。

この遊歩道は、
「急がなくていい」と思い出させてくれる道。
滝に着いたときより、
歩いてきた自分の心の変化に気づく場所。

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